火災状況からみる地域の現状 [治安・安全]
消防庁が平成18年6月28日に公表した
「平成17年(1月~12月)における火災の概要(確定値)」によると、
平成17年の出火件数は57,460件で、前年より3,000件弱減少しました。
しかし、出火の原因については、「放火」「放火の疑い」が
それぞれ7千件強、5千件強存在しており、
合わせて1万2千件強(全体の2割強)が放火という人為的な火災となっています。
表:原因別出火件数(平成17年)
出所:消防庁「平成17年(1月~12月)における火災の概要(確定値)」(平成18年6月28日)
全出火に占める放火の割合は、平成15年に全体の1/4まで達したのち、
2年連続で低下傾向にありますが、
毎日全国で150件異常発生している火災のうちの
2割以上(約34件)が放火であるということになります。
まさに、地域の安全が放火という悪意によって
危機に直面しているといえるでしょう。
表:放火件数の推移
出所:同上
また、火災による死者数は2,195人。
うち、放火自殺を除く住宅火災による死者数は1,220人となっています。
住宅火災の死者数を年齢別に見ると、
65歳以上の高齢者が6割近くに達しています。
(逃げ遅れによるものが多くなっています)
図:住宅火災による年齢別死者数の構成
出所:同上
放火や高齢者の逃げ遅れよる死亡事故は、
地域の協力によって多くが防げるものと考えられます。
安心して生活できる環境の確保のためにも、
地域のつながりをますます大事にしていきたいものです。