早急な対策が必要な自殺予防 [治安・安全]
いじめによる自殺事件が連日報道されています。
現代人にとっての「自殺」とはどのようなものなのか、改めて考えてみる必要があります。
厚生労働省「平成17年 人口動態統計(確定数)の概況」によると、
平成17年1年間での自殺者数は30,553人となっており、
日本人の全死亡者数の2.8%となっています。
この数値は、交通事故死(10,028人)、他殺(600人)をはるかに上回っています。
なお参考までに、
警察庁生活安全局地域課「平成17年中における自殺の概要資料」(平成18年6月)によると
平成17年の自殺者数は32,552人であり、
警察庁交通局「平成17年中の交通事故の発生状況」(平成18年2月23日)によると
交通事故による死者数は、交通事故から24時間以内に死亡した人が6,871人、
30日以内に死亡した人が7,931人となっています。
また、警察庁「平成17年の犯罪情勢」(平成18年4月)によると、
平成17年に殺人事件よって殺害された人の数は643人となっています。
図:要因別死亡者数(平成17年)
注:厚生労働省統計は日本人を、警察庁統計は外国人を含めた全ての事件を対象としているため、
数値が異なる。
出所:厚生労働省「平成17年 人口動態統計(確定数)の概況」、
警察庁生活安全局地域課「平成17年中における自殺の概要資料」、
警察庁交通局「平成17年中の交通事故の発生状況」、
警察庁「平成17年の犯罪情勢」
また、年齢別の死因をみてみると、20代~30代の死因の第一位が「自殺」となっています。
表:年齢階級別の死因(平成17年)
注:「悪性新生物」とは、いわゆるガンのことである。
出所:厚生労働省「平成17年 人口動態統計(確定数)の概況」
このように、現代人にとって「自殺」という問題は無視できないものとなっています。
自殺を防止するために、家族や友人との間のコミュニケーションを密にするほか、
自殺の要員となる原因を特定し、カウンセリングを行うといった体制整備が求められています。