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さらに大きな格差が生じているストックのジニ係数 [くらし]

所得格差が拡大するにつれて、ジニ係数が上昇しているといわれています。
ジニ係数の計測には、様々な統計が用いられていますが、
年間収入に基づくジニ係数に比べて、
住宅・土地や金融資産などの「ストック」のジニ係数はさらに格差が大きいことを示しています。

総務省統計局が5年に1度実施している「全国消費実態調査」では、
平成11年(1999年)時点での結果までしか公表されていませんが
(平成16年(2004年)調査の結果は、2007年中には全て公表される予定です)、
年間収入のジニ係数に比べて、
「現在貯蓄高(金融資産)」「住宅・宅地資産額」「耐久消費財資産額」
ジニ係数がいずれも大きくなっています。
すなわち、「年間所得」というフローのジニ係数よりも、
資産というストックのジニ係数の大きさを通じた格差が、
生活実感としての格差の大きさを的確に表しているものと思われます。

表:収入・資産項目別のジニ係数(2人以上の一般世帯、1999年)

出所:総務省統計局「平成11年全国消費実態調査 各種係数,所得分布結果表」
http://www.stat.go.jp/data/zensho/1999/submenu9.htm

平成16年調査の結果、このストックの格差が拡大しているのか、
それとも縮小しているのか、注目されます。

加えて、ストックのジニ係数を都道府県別に見ると、
大都市圏ではジニ係数が大きくなっていますが、
その他、高知、熊本、宮崎、沖縄において、
ストックのジニ係数が大きくなっていることがわかります。

表:都道府県別収入・資産項目別ジニ係数(2人以上の一般世帯、1999年)

注:  は全国平均よりもジニ係数の高い地域
出所:同上


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