県外で就職する高卒者 [労働・賃金]
平成18年3月時点における高校生の就職希望比率は19.1%で、
うち就職決定率は92.8%と、前年の91.2%からわずかに好転しています。
しかし日本経済全体としては景気が回復しているとはいえ、
地域によっては景気回復にいたっていないところが数多く存在しています。
同一都道府県内に就職先を見つけている高卒就職希望者は
地域によって大きな違いが出ています。
愛知県のように、県外就職率が2.3%に過ぎない県がある一方で、
鹿児島(44.6%)、青森(44.2%)、長崎(44.1%)、佐賀(42.5%)、高知(42.3%)、
宮崎(41.2%)など、4割以上の卒業生が県外で就職している地域もあります。
これらの地域のうち、佐賀を除いて最大の県外就職先は東京、大阪、愛知など、
地元からは距離の離れた大都市圏となっています。
表:高校生の県外就職率の推移
注:網掛けは県外就職率が全国平均よりも高い地域。
出所:文部科学省「学校基本調査」各年版(卒業後の状況調査)
(http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/index01.htm)
また、高校卒業者のうち、
進学も就職もせずに「一時的な職に就いた者」(いわゆるフリーター)が1.6%、
「一時的な職にも就いていないその他の者」(いわゆるニート)が5.7%と、
就職者の半分近く存在している現状は、
単に景気が悪いのか、それとも高校生の就職間に変化が現れているのか、
詳細な分析が必要になっています。
表:平成18年3月高等学校卒業者の就職状況(平成18年3月末現在)
出所:文部科学省初等中等教育局児童生徒課
「平成18年3月高等学校卒業者の就職状況(平成18年3月末現在)に
関する調査について」平成18年5月12日
(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/05/06051607.htm)